私はパーソナルトレーナーとして、加圧トレーニングも一つのトレーニングの手段という認識で処方しています。
ですが、すべての人に加圧トレーニングを処方しているわけではありません。先にも書いた通り、一つの手段として認識しているので、加圧トレーニングが万能であるとは思っていません。どんな素晴らしいものにもメリットとデメリットがあると思います。
メリットについては過去の記事にもいくつか投稿していますので、良ければご参照ください。
今回は加圧トレーニングを処方している側だからこそ感じる、加圧トレーニングのデメリットについて紹介していきます。
貧血になることも
加圧トレーニングは血流を制限するトレーニング法になります。人によっては、また、強度によって貧血状態になってしまう可能性が非常に高いのです。特に血管のポンプ作用が弱い人は設定圧や強度によって簡単に貧血を引きおこします。
適切な圧や強度の設定が難しく、貧血を引きおこしかねないという点はデメリットとなるでしょう。
静脈血栓などのリスク
加圧トレーニングは血管を締め、血流を制限します。いわば異常な状態となります。この異常な状態が長時間続いたり、適切ではない圧を無理にかけてしまうと、静脈血栓やしびれなどの症状が出てきてしまう可能性があります。
これも通所のウェイトトレーニングではそう簡単には起こらないことですが、加圧トレーニングではハードルが下がるわけなのでデメリットとして挙げられるでしょう。
関節が動かしづらくなる
加圧トレーニングは腋窩もしくは鼠径部に専用のベルトを巻いて行います。
なので多少、肩や股関節を動かしにくくなることは確かです。また、ベルトを巻いているがゆえに、出来ないトレーニング種目も出てきます。これもメリットとは言えませんね。
腕が太くなりやすい
ここはメリットとデメリットが人によって変わりますが、加圧トレーニングは比較的上腕部が肥大しやすいです。なので上腕を太くしたいという方にはメリットになりますが、引き締めたいという方にはデメリットになります。
ここに関しては、負荷の選定がとても大切で、引き締めたい方は太くならないように負荷を調整しなければいけません。もちろん適切な負荷に調整できれば、二の腕を引き締めることも可能です。トレーナーのレベルが試されるところです。
点状出血ができる
これは、血流を制限することで使われていない毛細血管へ血流がいきわたるため起こる現象です。血流がいきわたること自体は大きな加圧トレーニングのメリットですが、細かい斑点のような内出血が1週間程度残ることがよくありますので、見た目としてはあまり良くないかもしれません。加圧トレーニングをして1週間程度は、点状出血があることを覚えておいた方がいいでしょう。
魔法のトレーニングではない
最後はデメリットと言えるほどのことではないとは思いますが、加圧トレーニングを処方していると、「加圧トレーニングは通常のウェイトトレーニングよりも効果が出ますよね?」と聞かれることが多々あります。何において効果的かにもよりますが、決して加圧トレーニングは魔法のように何でも効果抜群のような、万能トレーニングではありません。
どんなものにもメリットとデメリットがありますし、加圧トレーニングがウェイトトレーニングよりすべて優れているわけでもありません。
それぞれに特徴があるということです。
まとめ
どうしてもメリットばかりが目についてしまいますが、どんなものにもデメリットもあります。それらを照らし合わせて自身に合うかどうか確認しましょう。
また、何がいいの分からなければプロに聞きましょう。
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