皆さんは呼吸と姿勢が関連しているのはご存知でしょうか。姿勢がよくないと呼吸も上手にできないんです。
背中が丸い状態で深呼吸をしてみてください。いかがでしょうか。きっと、あまり深く息を吸えないと思います。なぜだと思いますか？
それは、肺が膨らむスペースを背中を丸めることによって少なくしているからなんです。どういうことかというと、体には息を吸い込むための袋のような組織として肺がありますが、その外側を肋骨が覆っています。肋骨は息を吸うときにはバケツの取っ手が下から持ち上がるように開き、吐くときは取っ手が下に下がるように閉じていきます。
上の写真のように背中の丸い状態では肋骨は通常の動きが出来ず、閉じたままになってしまいます。そうすると、いくらたくさん息を吸おうと思っても、肋骨が開かないので肺も膨らみ切らなくなってしまうのです。それでも何とかたくさん息を吸えているという方もいるかもしれません。
そんな方は肩やお腹に意識を向けてみてください。背中が丸い状態で、肋骨が閉じた状態で深呼吸をしたとき、肩は上がっていませんか？お腹は膨らんでいませんか？肋骨が開かない分、他のところが余分に動いているんです。こうなってしまうと、肩の筋肉を余分に使って肩や首が凝ってしまったり、お腹の筋肉を緩めることでお腹が普段から出てしまうことになるでしょう。
無理やり呼吸をすることは、様々な問題を引きおこしてしまう可能性があるんです。
正しい姿勢と呼吸
それでは正しい姿勢と呼吸とは何なのでしょうか。
理想は骨盤が立ち、背中が伸び、肩は身体の横に、頭が背骨の上にあることでしょう。その姿勢を続けたまま、胸式呼吸と腹式呼吸をバランスよく使えることが理想的な呼吸です。
では、下の写真のような姿勢で深呼吸をしてみてください。先ほどの背中の丸い状態の時より、肋骨が開き、お腹も少し膨らみながら息を吸えるかと思います。そして、吐くときは、吐き切るまでにとても体幹周りが疲れてくるのではないかと思います。
先ほどまでの話のように、姿勢が整っている状態で深呼吸をすると、肺が膨らむスペースが出来ている分、背中の丸い状態より肺へ息を送り込める量が増えます。そうなると肋骨が勝手に閉めていたスペースを自らの筋力で閉めていかなければならないので、吐き出すまでにかなり筋力を使うので、疲れるわけです。
このような姿勢と呼吸が理想的です。呼吸と姿勢は密接に関連していることがわかりますね。
この呼吸と姿勢の関係を意識しながら、今後呼吸をしてみてください。まずは気づいたときに姿勢を整えてから深呼吸をするということでもいいでしょう。
たくさんのメリットを獲得できると思います。
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